2016年12月23日金曜日

ストイックな男たちとFull of loneliness

このところ、自転車に乗っていません。最後に路上で乗ったのが一ヶ月前。その後、三本に1時間ちょっと乗っただけです。寒いとか痔が痛いとか歯が痛いとか言いながらちょっとサボり過ぎです。本日(12月23日)は、朝起きると妙に暖かく日向ぼっこでもしていたいところですが、この暖かい日を逃すと今年は自転車に乗らずに終わってしまいそうなので、自転車で出かけることにしました。

せっかく暖かい日なので山の方に行きたいところですが、しばらくサボっていたのでちょっと自信がありません。路面は濡れていて昨日の強風で飛ばされた葉っぱが散らばってかなりスリッピーです。このところ使っているミシュランのパワーというタイヤは広告の謳い文句に反して、ちょっとすべりやすい感じがします。「なんかタイヤが滑る感じするしい、お尻の穴からビロビロしたものが出ちゃってるしい、山の中で行き倒れても困っちゃうしい…」ということで、今日はいつものジャイアンツ坂&尾根幹に決定です。尾根幹に行くたびに無理に理由をつけなくてもいいような感じがするのではありますが…。
で、矢野口のローソンに行ってみると、天気が良い連休にも関わらず、自転車乗りの姿が少ないです。まあ、クリスマス連休の初日なので、気の利いた連中は乱痴気パーティーの準備などで忙しいのでしょう。数人いる自転車乗りは、瞳の奥に孤独と虚無を抱えた女の子にもてなさそうな醜男ストイックな風貌の青年ばかりです。私はすでに瞳の濁ったジジイになっていますが、元は彼らと同じく女の子にもてない醜男ストイックな風貌の青年だったので、その心中はなんとなく想像できます。疎外感とやるせなさにペダルに込めて、やけくそで自転車を漕いで、一時的にうさを晴らすのでしょう。もしかしたら、今日の彼らはフルームより速いかもしれません。寂しい一日天下ですね。まあ、私も彼らと同じ境遇ですが、ジジイなので長年の経験のおかげでクリスマスの疎外感に麻痺してしまったところが違います。考えて見れば、一番寂しげかもしれません。
そんな感じで、ジャイアンツ坂を5回寂しく登り、尾根幹に行ってみると、何となく貧乏くさい車がいっぱいで道が混んでいます。連休だけど行くあてもないので、とりあえず車に乗ってドンキとかトイザらスとかスタバに行く人たちでしょうか?車の数だけ寂しさがある感じです。種田山頭火の俳句に「まっすぐな道でさびしい」"This straight road, Full of loneliness"`という句がありますが、ここにもFull of lonelinessな人達が車を連ねてます。天気が良くて丹沢や富士山がくっきりと見えるまっすぐな道にFull of lonelinessが詰まっている、と言えば寂寞で美しいかもしれませんが、現実は寂寞というより、ささくれて貧乏臭い感じがするところがまた寂しいです。そんな風景の中を一番寂しい男が喘ぎながらノロノロと自転車で走っている訳ですが、今日はちょっと無理しても休まずに多摩市の陸上競技場と多摩境を3往復することにしました。が、途中から脚が痛くなり3往復目は心拍が上がらずにママチャリペースになってしまいました。その後、ジャイアンツ坂に行くかどうか迷いましたが、黒い雲が出てきて急に寒くなってきたので、帰ることにしました。多分、行っても足が痛くて登れなかったと思います。まあ、寂寞だのFull of lonelinessだのと騒ぐのはいいですが、もっとちゃんと自転車に乗って脚を鍛えないといけませんね。

女の子に相手にされない醜男の寂しい怨念か、
矢野口に急に黒い雲が出て寒くなりました。
雨を降らせるには至らなかったというところが、また寂しいですな。

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